SQって何?株価に与える影響を考えよう

日本の代表的な株価指数である日経平均株価、そんな日経平均株価に大きな影響を与えるのが「SQ」です。
SQとは「Special Quotation」の略で、日本語では「特別清算指数」と呼ばれています。
今回はSQの基礎知識から株価に与える影響についてお話しようと思います。
最初は難しい印象を受けますが徐々にわかってくると思いますので少しずつ理解していきましょう。

SQとは?

SQとは特別清算指数と申しましたが、この清算する対象は「先物取引やオプション取引の取引最終日に未決済となった指数」です。
取引最終日に未決済となったポジションを同じ価格で強制的に決済する指数(価格)がSQ値です。

このSQ値が決まる日はSQ日と呼ばれており、月の第二金曜日に訪れます。
これは先物取引やオプション取引の取引最終日が第二木曜日となっていおり、そこまでに決算されなかったものが翌日の第二金曜日にSQ値で強制的に清算されるという仕組みです。

先物取引のSQ日

日経平均株価は日本を代表する225銘柄から構成された株価指数で、その値を売買の対象にしているのが日経225先物取引です。
日本の株式市場は9:00~11:30、12:30~15:00の間しか開いていませんが日経平均先物の価格は24時間変動するのが特徴の一つです。

日経225先物には「3月限」「6月限」「9月限」「12月限」と、4つの限月が存在しているため、3月、6月、9月、12月の第二金曜日がSQ日となり強制決済が行われます。
また、4つの限月のうち、基本的には直近のものほど出来高が多くなっています。
この要因は様々な需給要因が混ざり合ってポジション決済での短期的な需給が増加してくるためです。
株式の場合は売るタイミングを自由に選べますが先物取引の場合は決済日に必ず決済が行われます。

オプション取引のSQ日

先物取引では3か月ごとに決済日が来ますが、オプション取引では毎月取引限月が設定されています。
そのためオプション取引のSQ日は毎月の第二金曜日となります。

メジャーSQとは何なのか

メジャーSQとは先物のSQとオプションのSQが重なる日のことです。
ですので、3月・6月・9月・12月の第2金曜日がメジャーSQということになります。

SQ値の決まり方

SQ値は第2金曜日のSQ日の日経225採用銘柄全ての始値を基に算出されています。
ちなみに、日経平均の始値とは算出するタイミングにズレがあるため異なる値になります。
(日経平均株価は9時00分5秒の時点の構成銘柄225銘柄の始値で始値が決まるため、買いや売りのどちらかが優勢でまだ寄り付いていない銘柄は対象外になってしまいます。一方でSQ値は構成銘柄の全てが寄り付いた後に算出されます。)

SQが株価に与える影響について

ここまでお話してきたようにSQは先物やオプションに関係したものです。
しかし、SQは現物株にも影響を与えそのため、株式取引をしている方は、SQ日を気にしてみるとよいでしょう。

SQ日当日の株価

先ほどお伝えしたようにSQ値は日経225構成銘柄の寄付きの価格で決まる為、寄り付きで指数を上げようとしたり、下げようとしたりする投資家が大勢います。
それによって、SQ日の寄り付き前の気配値は通常と比べて大きく動くことがあります。
ただし、これは東証一部に上場していて日経225採用銘柄が中心ですので新興市場などに上場している中小型株はあまり影響を受けません。
それに、気配値が以上に高かったり低かったりしても直前に注文の取り消しも多いため寄り付いた後の価格が全く異なることも多々あることには注意が必要です。

また、先物と現物の価格差を利用して利益を得ようとする裁定取引の解消の注文が大量に出ることでも株価が大きく動きます。
これは現物株の売買注文がSQ日に出るためですね。
裁定取引のポジションが現在どのくらいあるかは、JPXのホームページで確認することができます。

ニューヨーク市場のSQ

NYダウ先物のSQ日は3,6,9,12月の第三金曜日、オプションのSQ日は毎月の第三金曜日となっています。
日本とは1週間違いになっており、アメリカのSQ日まで日本市場の株価に影響を与えることもあります。