2020年の株式市場を振り返ってみる。
さて、今回は2020年の株式相場がどうだったか振り返ってみましょう。
新型コロナウイルスにより世界的な株価急落、しかし株価は急回復し年末には各国で株価指数が高値をつけるなど歴史的な株式市場の動きがあった1年だったかと思います。
2020年の株式市場に影響を与えた出来事
では、最初に2020年に起こったニュースを時系列で見ていきましょう。
1/15 米中第1段階合意に署名。
1/20 中国で新型コロナウイルスが発生。
1/31 英国がEUを離脱、移行期間に入る。
2月 中国から各国へ感染拡大。
3/12 欧州中央銀行が量的緩和策の拡大を発表。
3/27 米大型経済対策成立。
4月 世界的に経済活動再開へ向け動き出す。
7月 治療薬、ワクチンに関する報道が相次ぐ。
9月 米主力IT銘柄群が売り込まれる。
10月 欧米などで感染が再拡大。
11月 ワクチンの有効性が示される。
11/17 米大統領でバイデン氏が勝利宣言。
12/8 英国でワクチン接種開始。
12/10 欧州中央銀行が追加の金融緩和を発表。
12/16 米国で量的緩和を長期化する方針を発表。
12/24 英国とEUが通商合意。
2020年の株式市場
上半期
米中が1月に第1段階の通商合意で署名、また米国では堅調な経済指標や企業業績が好調なことなどから世界株式は好調なスタートになりました。
しかし、中国での新型コロナウイルス感染拡大のニュースが2月より拡がり、株価は3月にかけて世界的に急落してしまいます。
その後、世界各国で強力な金融緩和と財政政策が発表され続けたことで株式相場は回復。感染者数の鈍化や経済活動の再開、ワクチンの開発ニュースなども株式相場の回復を後押ししました。
下半期
アメリカや中国などで予想以上の経済指標の数値が発表、さらにワクチン開発の進展、アメリカの超金融緩和策の長期化観測などによって秋口まで株式の上昇が続きました。
その後、感染の再拡大により再び株価が下落したタイミングもありましたが11月に米大統領選が終わると不透明感が後退したことで株価は急上昇。ワクチンの摂取開始や追加景気支援策も追い風となって株式相場は再び上昇基調となります。
そして年末には米主要株価指数は史上最高値を更新して2020年の株式市場は終わりを迎えました。
買われた業種と売られた業種
コロナ禍でも業績拡大が期待できるグロース株注目を集め、米ナスダック指数などは大幅上昇となりました。
デジタル化の加速が期待され、テクノロジー株に人気が集中しGAFAM(グーグルの持株会社アルファベット、Apple、Facebook、アマゾン、マイクロソフト)を中心とした銘柄群が株価上昇の牽引役となっています。
一方でバリュー株は放置され、株価回復には至りませんでした。
また、株価が上昇した分野としてはIT関連や巣ごもり関連などコロナ禍で需要が期待される銘柄群が先頭にきました。
反対にエネルギーや不動産、金融などの業績回復が見込みにくい分野は大幅に売られる結果となりました。