2021年の株式市場を占う。日経平均は3万円を超えるのか!?

2021年の株式市場を占う、日経平均は3万円を超えるのか!?

さあ2021年も株式市場が4日からスタートとなりました。

年末31日にNYダウが高値を更新したことで期待もありましたが、新型コロナウィルスの感染再拡大を抑制するため東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏一都三県に緊急事態宣言が出される報道があり、初日は日経平均マイナススタートととなりました。

しかし、週の後半には大幅高となり年明けは良い出だしといえるでしょう。

2020年の株式、リート、債券のパフォーマンスを比べると日米ともに1番.株式、2番.債券、3番.リートの順番となり株式の圧勝となりましたが、2021年の日本株の株式市場は今後どんな展開になるのでしょうか。

各証券会社や運用会社などが相場見通しについて触れているので私なりにまとめてみました。

実際に当たるかどうかなんて結果論になってしまうことがほとんどだと思いますが、参考程度には使えるかと思います。

 

  • 世界的な金融緩和の中、流動性相場と金融相場ば続く
  • 景気回復期待とコロナの感染拡大懸念の中で政府の対応がポイントに
  • 2021年末の株価水準として日経平均は28000円〜32000程度の予想

 

結論から言いますと2021年の日本株市場は良好な見通しです。

日経平均の30000円越えの可能性も期待して良いと言えそうですね。

まず最初に、懸念されている2度目の緊急事態宣言ですが、前回緊急事態宣言が発令された際(2020年4月7日〜5月25日)、2020年4-6月の実質GDP成長率は前期比年率-29.2%という状況でした。

しかし、金融緩和と財政政策を背景にして日経平均は発令期間中に11.7%の大幅高となりました。今回においても引き続き緩和的な金融・財政政策が継続される見通しのため、株安になる不安はあまり持たなくてよいでしょう。

 

2021の景気は?

2020年のコロナショック以降、主要先進国では新規感染者数は増加したものの医療崩壊を避け国民の行動制限をコントロールすることによって経済活動を再開させました。

その結果として非接触ビジネスを中心に物やサービスの消費活動も戻ってきました。

米国では新型コロナによって2000万人超の雇用が失われたと報道されましたが約5か月で半分以上回復しており、小売売上高もコロナショック前の水準まで回復しています。

旅行や飲食についてはまだまだ厳しい状況が続いていますが今夏に開催予定の東京オリンピックまでにワクチンが普及すれば正常化も見えてきます。

また、人々は旅行や飲食などに使えなくなったお金をネット通販などにまわしていることから消費水準は良くなってきており日本の輸出も急回復をしている状況です。

今後、コロナショックから経済活動の正常化がさらに進むと徐々に雇用や経済の回復も期待できるでしょう。

相場見通し

現在、世界的な金融緩和によって金融市場に溢れている余剰資金は株式中心に流入している状況です。

 

 

依然として世界的にコロナの感染拡大は収束が見えてこず、どの国も金融緩和の継続が予想されるため引き続き余剰資金は株式市場に流れる可能性が高く、流動性相場の継続が見込まれます。

また、長期金利も低下している状態ですが金利がすぐに上昇してくることは考えにくいため、相対的に株式の魅力が高まって本格的な景気回復の前に株価が上昇する金融相場も継続が見込まれます。

ワクチンについては春頃から接種が予定されており、2021年度中に世界的に普及する見通しです。

これにより、経済活動も正常化に向かうことが出来ればゆっくりとですが景気回復も実現するでしょう。

そこからコロナで大打撃を受けた企業業績が回復すれば徐々に金融相場から業績相場への移行も考えられるため日本株の長期的な上昇も期待できるというのが現段階でのメインシナリオです。

リスク要因としては人々の消費活動が止まり貯蓄率が増加することや新型コロナウイルスの変異種によって医療崩壊や都市封鎖が長期間起こること、日米の財政政策の打ち切り金融引き締め政策の決定などが考えられるでしょう。

大統領選挙の翌年は株高になる??

日本株にとって米国株式市場の相場環境は非常に重要です。

1990年〜2019年の間で大統領選挙の翌年平均騰落率は14.2%の上昇でした。

新たな大統領による政策への期待が高まりやすいことが株高に繋がる理由かもしれません。

2021年の米国株式相場は超低金利かつ潤沢な流動性供給も引き続き予想されますので堅調な見通しといえるでしょう。

丑年の相場はどうなのか??

十二支と株式相場の関連はないと思いますが、せっかくですので丑年の過去の相場についても調べてみました。

2021年は丑年で相場格言は「つまずき」といわれる一方、ブル(雄牛)はブル・マーケット(強気相場・上昇相場)という意味の相場用語でもあります。

過去6回(1949年、1961年、1973年、1985年、1997年、2009年)の丑年の日経平均の平均騰落率は残念ながら6.3%の下落でしたが、2021年はコロナ禍からの回復の年になって欲しいですね。

2021年の投資のテーマは何??

さて、株式市場は上昇見通しとお話しましたが、その中で期待できるテーマは何なのでしょうか?

業績とともに株価の回復が期待できそうなREITや鉄道・空運、菅政権が進めるデジタル化の加速による非接触型ビジネス、世界的に年々関心が高まってきているESG(環境、社会、ガバナンス)・SDGs関連などが2021年の注目テーマになってきそうです。

1.  REIT・鉄道・空運

REITや空運はコロナショックの影響を大きく受けて回復もできていない状況です。

REITに関してはテレワークの推進によりオフィスビルの低迷や地方勤務が増えたことなどが原因ですが、物流センターやデータセンター、サテライト・オフィスなどの需要が高まっていることや世界的な低金利下でREITの利回りが4%を超えていることなどを考えると徐々に見直しもされてくるかと思います。

また、鉄道や空運などに関してはワクチンが世界的に供給されるかと東京オリンピックが開催できるかどうかなども焦点になりそうです。

2.  非接触型ビジネス

菅政権によって日本でもデジタル化の流れが一気に加速しました。

インターネットを介したサービスは引き続き利益成長が見込めることから2020年も大幅に株価が上昇しましたが、今後も工場や店舗などで非接触化を進める企業は投資家からも資金の流入が続く可能性があるでしょう。

3.   ESG・SDGs

最後はESG(環境・社会・ガバナンス)、SDGs(持続可能な開発目標)関連のテーマです。

米国のバイデン政権や日本の菅政権では今まで以上に環境を重視した政策を示しており、CO₂排出量の大幅な削減などを掲げています。

これによって再生可能エネルギー(太陽光・水素)電気自動車などに関わっている産業は長期的な業績拡大が期待できるかと思います。