景気サイクルと各資産パフォーマンスの関係性
資産運用において、代表的な金融商品に「株式」「債券」「REIT(不動産投資信託)」の3つがあります。
株式 | 一般的に企業が投資家から資金を調達するために発行 |
債券 | 国や一般企業が投資家から資金を調達するために発行 |
REIT | 投資家から集めた資金を主に不動産で運用する投資信託 |
今回はこの3つの代表的な金融資産の特徴について理解していきましょう。
株式 | 企業の業績や景気変動の影響を強く受け、比較的大きな値動き |
債券 | 定期的に利子が付き、比較的安定した値動き |
REIT | 景気変動や不動産市況の変動を受け、値動き |
好況や不況といった景気サイクルと、株式、債券、REITの各資産パフォーマンスについては関連性があり、一般的には下図のような関係が見受けられます。
*図は一般的な特徴であり、常に上記のような特徴を示すわけではありません。
3つの資産の値動きはそれぞれ異なります。
一般的に景気が良くなる局面では株式やREITのパフォーマンスが良好となる傾向があり、景気が悪くなる局面では債券のパフォーマンスが良好となる傾向があります。
これらの特徴はそれぞれの資産の本質を理解すると納得できるかと思います。
株式
株式はもとになる企業業績が景気の影響を強く受けます。
そのため、景気の変化を先読みしようとする投資家の意識も強く、結果として景気の転換点で大きく価格が変化する傾向があります。
債券
債券はもとになる金利収入が景気の影響をほとんど受けないため、株式やリートに比べてパフォーマンスは安定しています。
そのため、景気が後退する局面では株式やリートのパフォーマンスを上回る傾向があります。
REIT
REIT(リート)はもとになる不動産の賃料が企業業績に比べて安定しているため、株式に比べて景気の転換点で影響を受けにくい傾向にあります。
また、賃料は景気の変化に遅延して上下する傾向があるため、株式に遅れてパフォーマンスが変化することが多いです。
資産運用をする際には現在の経済が景気サイクルのどの局面なのかを考えてみるといですね。